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プライスコレクション 若冲と江戸絵画 その2 [博物館・美術館]

九州国立博物館で開催されている「プライスコレクション 若冲と江戸絵画」展へ行ってきました。

すべてすばらしかったのですが、素人目にも印象に残ったものを紹介します。

まず、「猛虎図」。
猛虎というにはあまりにも可愛らしすぎる虎です。
目が大きくて、肉球をなめているところが何ともかわいい。
でもよくみると毛の一本一本が書き込まれています。
気が遠くなるほど丁寧に書き込まれているんです。
かわいらしさと緻密さと猛虎図というタイトルに違和感を感じていたのですが、当時、虎は日本にはおらずあくまでも想像で描かれていると聞いたことがあります。
歌舞伎のように眼を大きく見開いたところが当時としての勇ましさを表しているんでしょうか。

次はやっぱり鶏さん登場です。
「旭日雄鶏図」と「紫陽花双鶏図」。
鳥はどれもそうですが、羽の表面が雨水をはじくために艶々しています。この鶏さんたちも本当に艶々しています
鶏は体は艶々し丸みを帯びて優しい雰囲気がしますが、逆に足はごつごつ骨張っていて、眼は鋭く、本当に勇ましい感じがします。
私の中の鶏の特徴がこの絵とぴったり一致していました。

今回展示されていませんでしたが、もうひとつ、私のお薦めの若冲の鶏は、平成17年に記念切手になった「大鶏雌雄図」です。
こちらも鶏の勇ましさが見事に表されています。

次に「鳥獣花木図屏風」。

その名の通り様々な動物・草木が描かれていますが・・・・・
正直言って、あなた誰?とつっこみたくなるような動物がいっぱい。
想像上の麒麟がいたりして、ビックリ。
一番聞きたかったのは、背景の青い海?の中にいる生き物。
全く?????なんですよ。
いっぱいプカプカ浮いてるんですけど、全く想像がつかない。
ネッシーかイッシーかツチノコかといった感じです。

最後にある意味一番感動ものだったのが「懸崖飛泉図屏風」円山応挙です。


通常、作品はすべてガラスケースの中に入っています。
でもこちらは光の演出として、2双の屏風がそのままおいてありました。
正直絵の善し悪しはよく分からないのですが、ガラス一枚あるか無しかでこんなに感動が違うのかと感じました。

「江戸絵画」展だったので、伊藤若冲の作品は一部でしたが、当時の絢爛豪華さが分かる展示会だと思いました。
ただとても残念だったのは人が多くて、全体を見るのが難しかったことです。
特に屏風はとにかく大きくて、少し離れないと見渡せません。でも離れると間にお客さんが入ってきて見えなくなります。全体を見ると豪華さがもっとよく見れたと思うんだけど。
仕方ないか・・・

作品の解説がくわしく知りたい方はこちらへ。
プライスコレクションの公式ブロクです。
http://d.hatena.ne.jp/jakuchu/



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コメント 4

九州国立博物館 畑靖紀

ご来館ありがとうございました。
屏風のような大画面には、遠くから全体をみる面白さのある作品があります。本当にコメントの通りだと思います。もしもお時間がございましたら、平日にご来館いただければ、もう少し余裕を持って会場をご覧になれるかも知れません。機会があればお試し下さい。
2月6日から後期の展示もありますので、どうぞご期待下さい。
by 九州国立博物館 畑靖紀 (2007-01-08 17:54) 

takao8

コメント有難うございました。
展示の入れ替え後に また観覧したいです。
今度は平日に伺います。
by takao8 (2007-01-09 20:58) 

kenta-ok

特に日本画は、光によって、絵の表情がかわりますね。
by kenta-ok (2007-01-10 23:51) 

takao8

コメント・ナイスありがとうございました。
写真がうまくアップできずに、間延びしたブログになってます。
スミマセン。

「懸崖飛泉図屏風」は照明の当て方にも工夫がされていて、
しばらく眺めていても飽きませんでした。
by takao8 (2007-01-11 00:02) 

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